SDGsとアルミダイカスト

SDGsとアルミダイカスト

SDGsという言葉が世の中に浸透し、各企業でも行動指針として盛り込まれるようになりました。定義として経済産業省のHPには「SDGsは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2015年9月に国連で採択された2030年までの国際開発目標。17の目標と169のターゲット達成により、「誰一人取り残さない」社会の実現に向け、途上国及び先進国で取り組むものです。」と掲載されています。

企業活動の中でも様々な項目に関連してきますが、アルミダイカストをSDGsの観点で簡易的に評価してみたいと思います。

アルミダイカストの利点としてよく言われるのが、リサイクル性です。その理由は、我々が使用するADC12というアルミ材料がスクラップと呼ばれるリターンアルミを主成分として活用することができるからです。この点において資源枯渇に対しては有効な技術といえるのではないでしょうか。

また他技術に比べて省工程化できることも、利点的特徴として考えられます。アルミダイカストは他の鋳造方法と比べ、素材寸法が安定するので加工レス箇所を増やすことができます。後工程を省くことで工作機械使用によるエネルギー消費を抑えることにつながります。資源枯渇やカーボンニュートラルの点でも有効な技術となりそうです。

一方で量産時のADC12(アルミ材料)を溶かすエネルギー使用、そもそもアルミの製錬過程でのエネルギー使用量についての課題は非常に大きいです。今後は量産工程時、材料製錬時の省エネ化及び、グリーンエネルギー化が必須課題になるでしょう。

今後のSDGsへの有効性次第で、アルミダイカストという技術の存在意義が大きく変わっていきます。業界全体で課題に取組むことで社会から選ばれつづける技術にならなければいけません。

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