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循環型社会におけるアルミの価値とスクラップ再利用の仕組み
循環型社会におけるアルミの価値とスクラップ再利用の仕組み
脱炭素社会・循環型社会への移行が世界的に進む中、アルミニウムはその高いリサイクル性から“サステナブル素材”として注目されています。特にアルミダイカスト業界では、スクラップ(再生材)を活用した循環モデルがコスト面・環境面の両方で大きなメリットを生み出しています。本記事では、アルミが循環社会で価値を持つ理由、スクラップ再利用の仕組み、活用メリットついて解説します。
なぜアルミは循環型社会で価値が高いのか
<リサイクルしても品質劣化が少ない>
アルミは再溶解しても特性劣化が少なく、ほぼ同等品質の材料として再利用可能です。この特性は金属素材のなかでも優れており、循環率が高い素材として評価されています。
<リサイクル時のエネルギー消費が少ない>
新地金(ボーキサイトから作られるアルミ)製造時のエネルギー量に対して5%程度の
エネルギー量でリサイクル材が製造できます。そのためCO₂削減効果が極めて大きく、ESGやSDGsの観点でも評価が高いです。
<需要増が続く軽量素材>
自動車のEV化・家電の軽量化・通信機器の小型化など、アルミ需要は今後増え続けると予測されます。そのためリサイクル材の重要性もより一層高まっていきます。
アルミスクラップ再利用の仕組み
ダイカスト業界で使われるスクラップには主に以下があります。
<工場内(インハウス)スクラップ>
・ランナー・オーバーフロー
・不良品
・試作時の廃材
同一材料(多くはADC12由来)なので品質管理がしやすく、工場内リターン材としても再溶解し再利用できます。
<市中スクラップ(外部から購入)>
・アルミ缶、家電部品、構造材など
含有成分がばらつくため、調整溶解が必須
成分調整(Mg、Si、Feなど)が行われ、ADC12などダイカスト規格に合わせて再生地金として供給されます。
再生アルミをダイカストで使うメリット
<材料コストを削減>
リサイクル材は新地金よりも相場が安価で推移しており、ダイカスト製品においては大きな効果があります。
<CO₂削減・環境対応が進む>
現代社会において顧客企業(自動車メーカーなど)は環境負荷の低いサプライヤーを求めています。そういった観点から再生材の活用は大きなアピールポイントになります。
<安定供給>
新地金は国際相場(LME)による価格変動が大きい一方、再生材は実際のスクラップ相場や市場の需給バランスの影響が強く先物相場などの影響も地金に比べて小さいため比較的安定して供給できます。
再利用する際の課題
・成分ばらつき
・不純物混入
・ガス巻き込み
上記の課題に対しては材料メーカーにてリサイクル材を製造・販売する際に成分分析による管理を実施し、JISなどの規格に沿ったデータを添付してダイカストメーカーへ供給しております。
まとめ
アルミは高いリサイクル性と軽量性を兼ね備え、循環型社会における最重要素材の1つです。特にアルミダイカスト業界においては、スクラップを再利用することで材料コスト削減、CO₂削減・環境評価の向上、安定生産と価格変動リスクの低減など様々なメリットを得ることができます。今後は、スクラップの高度選別技術・AIによる品質管理・溶解工程の自動化などが進み、より効率的で高品質な循環モデルが形成されていくでしょう。循環型経済(サーキュラーエコノミー)に向けた取り組みは、企業価値の向上にも大きく貢献します。











