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- アルミダイカストとCNC加工の組み合わせ – 後加工との役割分担 –
アルミダイカストとCNC加工の組み合わせ – 後加工との役割分担 –
アルミダイカストとCNC加工の組み合わせ – 後加工との役割分担 –
1. はじめに
アルミダイカストは複雑形状の部品を大量生産できる一方で、寸法精度や仕上げ面の要求が厳しい部品では追加の加工が必要となります。そこで重要になるのが、CNC(コンピュータ数値制御)加工との組み合わせです。大健工業でもほとんどの製品で、アルミダイカスト工程に加え、NC旋盤やマシニングセンタなどを用いて、追加工を実施しております。本記事では、ダイカストとCNC加工の役割分担やメリットについて解説します。
2. アルミダイカストの特徴
メリット
- 量産性が高い:金型をつくれば、数千~数万個の製品を短時間で製造可能
- 複雑形状に対応:薄肉やリブ、ボスなどを一体成形できる
- 省人化への互換性:溶解・鋳込み・成形・取出し・トリミングなどの一体自働化との相性が良い
- コスト優位性:大量生産・省人化で1個あたりのコストを大幅に削減
デメリット
- 寸法精度の限界(±0.05mm~±0.1mm程度が一般的)
- 金型構造による制約(アンダーカット形状や抜き勾配0°などは困難)
- 金型寿命や鋳造条件による品質バラつき
3. CNC加工の特徴
メリット
• 高精度加工が可能:±0.01mmレベルの寸法公差に対応
• 加工自由度が高い:穴あけ、タップ、溝加工、平面加工など多ニーズに対応
• 少量にも対応:設計変更や試作段階で柔軟に対応(1個~)
デメリット
• 加工時間が長く、大量生産時のリードタイムや納期管理が困難
• 切削工具や治具の管理が必要
• 量産時でも1つ当たりの加工コストや管理コストが高くなる
4. ダイカストとCNC加工の役割分担
ダイカストで担う部分
• 複雑形状の基本成形
• リブ・ボスなど構造体の一体形成
• 表面の大まかな仕上げ
CNC加工で担う部分
• 高精度な寸法仕上げ(嵌合部や精密穴)
• ネジ穴加工や追加の溝切削
• 表面の仕上げ加工(面粗度の改善)
5. 組み合わせのメリット
Ⅰ コストと精度の最適化
大まかな形状はダイカストで一括成形し、精度が必要な部分だけCNC加工することでリードタイムの短縮と必要精度への対応が可能となり効率的に生産可能。
Ⅱ 製品設計の自由度向上
アンダーカット箇所や抜き勾配部などダイカストで制限のある部分をCNCで補完することで、製品設計の幅が広がる。
Ⅲ 品質の安定化
ダイカストのばらつきをCNCで最終仕上げすることで、繰り返し精度が増し、安定した品質を確保。
6.工程フローとコスト比較表
[材料溶解] → [ダイカスト鋳造] → [トリミング・バリ取り] → [CNC加工] → [品質検査] → [出荷]
コスト比較表
|
工程 |
ダイカストのみ |
CNC加工のみ |
ダイカスト+CNC |
|
金型費用 |
高い |
なし |
高い |
|
量産コスト |
低い |
高い |
中程度 |
|
寸法精度 |
中程度 |
高い |
高い |
|
少量多品種対応 |
不向き |
向いている |
可能 |
|
トータルコスト |
大量生産で最適 |
少量生産で最適 |
中規模生産で最適 |
7. まとめ
アルミダイカストとCNC加工は「競合」ではなく「補完」の関係にあります。大量生産性に優れたダイカストと、高精度仕上げが可能なCNC加工を組み合わせることで、コスト効率と品質を両立させることができます。これからの製品開発では、両者の強みを生かした最適な工程設計が求められるでしょう。大健工業では、アルミダイカストの金型設計から仕上げ加工+表面処理(塗装・メッキ・アルマイト)を対応させていただいています。特に小中ロット品を得意としています。製品企画段階でもご相談いただければ幸いです。











